生活者見立て通信は、主にマーケティングの戦略立案に関わる方々を対象に、世の中の流行や最新トレンドに関する複数の事例から背景にある太い潮流やインサイト、見立てについて独自の視点でまとめた定期レポートです。
今回の生活者見立て通信では、以下2つの生活者動向に焦点をあてました。
生活者動向① 現代人は「暇なのに、忙しい」
- 2021年までの10年間で月あたりの残業時間は40時間超から22時間低下。対して有給消化率は41%から60%と約20pt上昇した。
(出典:オープンワーク株式会社・働きがい研究所、2021年「残業と有給 10年の変化」) - 2016年から2021年までの5年間で、1日の生活配分における「休養・くつろぎ」の時間が20分増加した。
(出典:総務省統計局、2021年「令和3年社会生活基本調査」) - 時間の意識を聞いた調査では、「時間に追われていると感じている」人は66%と前年比4.5pt増加し、「時間に追われる感覚が以前より強くなった」人は48%と前年比3.8pt増加した。
(出典:セイコーグループ株式会社、2022年「セイコー時間白書2022」)
生活者動向② オンタイムがオフタイムに浸食し、“完全オフ”がない社会に
- 2022年頃からSNSへのアクセスを制限する携帯”Dumb Phone(ダムフォン)”が流行している。アメリカでは、Kickstarterを通じて1万5000台が完売し、5万人が予約待ちするヒット商品になっている。
(出典:WIRED, 2019, ”The Bare-Bones Light Phone Will Set You Free”) - イギリスのOxford Languagesでは、2022年の流行語として、悪びれず気ままに、怠惰に過ごす”Goblin mode(ゴブリンモード)” が選ばれた。
(出典:Oxford Languages, 2022, ”Oxford Word of the Year 2022”)
今回執筆したQOマーケティングプランナーの土師氏、寺西氏は、これら2つの生活者動向の裏側にあるインサイト、見立てについて以下のようにコメントしました。
QOマーケティングプランナー:土師氏、寺西氏「今回着目した2つの生活者動向から、対人ストレスやデジタル情報に影響され、オフタイムにも心を乱され、消耗している人が多いのではないかと考えました。スマートフォンの普及により常にデジタルにつながっていることで、いつでも何かをしなければいけないTODO意識が芽生えており、増えているはずのオフタイムが、実はオンタイム化しているのかもしれません。そんな環境下で生活者が真に解決したいことは、オフタイムに失った「自分主権」を取り戻し、「常時TODOマインド」から解放されることではないでしょうか。」
このほか生活者見立て通信では、今回着目した社会動向に関する様々な事例や見立てとともに、日々のマーケティングに活用するための「攻略のツボ」もQOのマーケティングプランナーがご提案しています。