生活者見立て通信は、主にマーケティングの戦略立案に関わる方々を対象に、世の中の流行や最新トレンドに関する複数の事例から背景にある太い潮流やインサイト、見立てについて独自の視点でまとめた定期レポートです。
今回の生活者見立て通信では、以下の生活者動向に焦点をあてました。
生活者動向① 行き過ぎた「配慮」についていけない
- All About編集部が実施した「運動会」に関するアンケート調査によると、運動会におけるコンプラや安全対策などについて下記のような意見があがっている。
「徒競走で全員が手をつないで同時にゴールしているのを見てやり過ぎではないかと感じた」
「徒競走が、男女混合。リレーはともかく徒競走は無理があるように感じました」
「組体操の演技がだんだんしょぼくなっている。転落など、子供の危険に配慮しすぎて迫力がない。高学年が行う演技なのでもう少し難しい内容でもいいのではと思う」
(出典:株式会社オールアバウト・All About ニュース、2022年「「順位をつけない徒競走」はやりすぎ? コンプラやジェンダー配慮で“変化”した運動会【保護者318人調査】」) - サントリーが公開した、会社で一緒に仕事をすることになった後輩と仲良くなりたい、飲みに行きたいけど誘っていいのかと悩む先輩の心の葛藤を描いた「ザ・プレミアム・モルツ」(プレモル)のWeb動画「飲みに誘うのムズすぎ問題」篇が、Xにおいてリポスト4800以上、いいね1.6万以上、1351万表示以上(2024年4月8日時点)と、身近なあるあるとして大反響となり、話題を集めている。
(出典:株式会社 日経BP・日経クロストレンド、2024年「プレモル「飲みに誘うのムズすぎ問題」 共感呼ぶWeb動画の裏側」)
生活者動向② 最低限の配慮はするが、ホンネは自分の生活・気持ちを大事にしたい
- 博報堂生活総合研究所の調査によると、「国や社会重視派 vs 個人生活重視派」という質問に対して「個人生活重視派」と回答した人は、2012年の20.1%から増加傾向にあり、2024年には38.6%にのぼった。
(出典:株式会社博報堂・博報堂生活総合研究所、2024年「生活定点1992-2024|国や社会重視派 vs 個人生活重視派_個人生活重視派」) - SHIBUYA109 lab.の調査によると、「SDGsや社会的課題に対して、どういった商品やイベントなら購入・参加しやすくなりますか」という質問に対しては、上位の回答が「価格が安い・ポイントがもらえる(29.8%)」「無理のない値段で始められる(29.3%)」となり、社会的課題への取り組みに、“金銭面でのメリット”が求められていることがうかがえる。
(出典:株式会社 PR TIMES・PR TIMES、2023年「株式会社SHIBUYA109エンタテイメント|Z世代のSDGsと消費に関する意識調査」)
今回執筆したQOプランナーの木村氏、麻生氏、岩崎氏、西川氏は、この生活者動向の裏側にあるインサイト、見立てについて以下のようにコメントしました。
QOプランナーの見立て「ハラスメントや環境問題、SDGsなど、様々なことに「配慮しなければならない」風潮がある世の中。そんな「強制配慮社会」に疲れ切っている方が昨今増加しているように思います。このような状況下では、まずは何よりも自分への配慮を起点とし、それが自然と他者や社会への貢献に繋がっていくことが求められているのではないでしょうか。」
このほか生活者見立て通信では、今回着目した社会動向に関する様々な事例や見立てとともに、日々のマーケティングに活用するための「攻略のツボ」もQOプランナーがご提案しています。