生活者見立て通信は、主にマーケティングの戦略立案に関わる方々を対象に、世の中の流行や最新トレンドに関する複数の事例から背景にある太い潮流やインサイト、見立てについて独自の視点でまとめた定期レポートです。
今回の生活者見立て通信では、以下の生活者動向に焦点をあてました。
生活者動向① 目立つことが評価される社会
- 近年、学校教育や社会活動において、個性や自己表現を積極的に行うことが奨励される傾向が強まっている。文部科学省が推進する「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」の導入により、児童生徒が主体的に考え、発信する力が重視されるようになった。
(出典:文部科学省、2021年「学習指導要領の趣旨の実現に向けた個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に関する参考資料」P19(資料内P16)」) - 企業の採用活動においても「パーソナリティ」や「積極性」が評価の基準として強調される傾向が見られる。DYMの調査によると、企業が求める人材の要素として、個性や自己表現を含む「外向性」や「開放性」が重要視されることが分かった。
(出典:株式会社DYM、2024年「パーソナリティとは?採用における重要性や見極め方のポイントを解説」) - SNS運用において、エンゲージメント率(フォロワー数や表示回数、いいねの数、コメント数などユーザーの反応を総合的に加味した指標)の高さは、ファンや売上の増加に直結する。
(出典:Meltwater Japan株式会社、2023年「エンゲージメント率とは?各SNSの計算方法や平均値、向上させるポイントを解説」)
生活者動向② 人前で褒められるのは苦手
- SHIBUYA109 lab.の調査によると、「(どちらかというと)大勢の前で褒められたい」「(どちらかというと)個別で褒められたい」のどれに自身があてはまるかという質問に対して、「(どちらかというと)個別で褒められたい」の回答が62.7%となった。
(出典:株式会社 PR TIMES・PR TIMES、2024年「株式会社SHIBUYA109エンタテイメント|Z世代の承認欲求に関する意識調査」)
生活者動向③ 批判されやすい社会で、目立ちたくない気持ちの高まり
- SHIBUYA109 lab.の調査によると、「意見を言う時、周囲に反対されないか気になる」という質問に対して、「とても/やや あてはまる」の回答が66.1%となった。
(出典:株式会社 PR TIMES・PR TIMES、2024年「株式会社SHIBUYA109エンタテイメント|Z世代の承認欲求に関する意識調査」)
今回執筆したQOプランナーの磯矢氏、寺西氏、河部氏、松﨑氏は、この生活者動向の裏側にあるインサイト、見立てについて以下のようにコメントしました。
QOプランナーの見立て「目立つことを良しとする社会の中で、違和感を覚えたり重圧を感じたりする人の存在も浮き彫りになってきているように思います。大勢の前で称賛されて目立ってしまうことよりも、パーソナルな空間でこっそり自分の承認欲求を満たしたい、そんな「隠れ自己承認賢者」とも言える人が実は多い(増えている)のではないでしょうか。」
このほか生活者見立て通信では、今回着目した社会動向に関する様々な事例や見立てとともに、日々のマーケティングに活用するための「攻略のツボ」もQOプランナーがご提案しています。