生活者見立て通信は、主にマーケティングの戦略立案に関わる方々を対象に、世の中の流行や最新トレンドに関する複数の事例から背景にある太い潮流やインサイト、見立てについて独自の視点でまとめた定期レポートです。
今回の生活者見立て通信では、以下の生活者動向に焦点をあてました。
生活者動向① AIとの共生で暮らしが「自分に合ったもので」最適化され、便利に。
- MS&ADインターリスク総研の調査によると、AIに対するイメージを3~4年前と今で比較したところ、「怪しい感じがする」が20.4%→5.0%(▲15.4%)、「あまり使い物にならない」が13.9%→2.4%(▲11.4%)である一方、「生活や社会に役立つ」が18.6%→37.6%(+19.0%)、「生活や社会が豊かになる」が14.8%→27.9%(+13.2%)であった。AIに対するネガティブなイメージが解消されつつあり、ポジティブなイメージが高まっていると言える。
(出典:MS&ADインターリスク総研株式会社、2021年「AI(人工知能)を活用したサービス等の受容度調査 現在のAIに対する消費者のイメージは3~4年前に比べてポジティブに」) - これまでは、同じように定型化された製品やサービスを提供していた美容産業だが、顧客それぞれのニーズやライフスタイルに合わせた「パーソナライズ化」へとシフトしている。AIの進化により、たとえば、顧客の肌質や髪質、生活習慣、さらには遺伝的要因までを考慮した分析により、一人ひとりに適した製品やサービスを提案することができる。
(出典:株式会社ウェルネスライフ「未来の美容業界、AIとビッグデータが導くパーソナライズ化の可能性」) - 株式会社エアークローゼットが運営する月額制ファッションレンタルサービス『airCloset(エアークローゼット)』は、2022年6月8日(水)よりAIパーソナライズショップ機能を提供開始した。
(出典:株式会社エアークローゼット、2022年「『airCloset』がAIパーソナライズショップ機能の提供を開始」)
生活者動向② AIからの提案に「窮屈さ」「飽き」を感じることもあるが、自分に都合よく受け止めつつ、柔軟に利活用している。
- 旧博報堂DYメディアパートナーズ(現博報堂) メディア環境研究所の調査によると、若年層では、フィルターバブルによる情報の偏重を理解した上で、レコメンドなどに「飽き」を感じたらアカウントをリセットするというように、AIと上手く付き合っていくための行動が見られている。
(出典:株式会社Tver・Screens、2024年「イノベーターティーンに使われるメディアになるためのキーワードは“好奇心ナビゲート”〜「メディア環境研究所 プレミアム フォーラム 2023 冬」」)
生活者動向③ 等身大の自分(意思や価値観)も大事にしたい。
- グーグル合同会社の調査によると、「AI の提案にすべて任せるよりも、自分で納得して商品を購入したい」という質問に対し、71%が「強くそう思う/そう思う/どちらかというとそう思う」と回答した。
(出典:グーグル合同会社・Think with Google、2024年「AI が買い物の「自分で選びたい」を助ける時代に:「“ あなた ” に意味ある情報」と AI の関係」)
今回執筆したQOプランナーの瀨﨑氏、田野井氏、土師氏、黒川氏は、この生活者動向の裏側にあるインサイト、見立てについて以下のようにコメントしました。
QOプランナーの見立て「昨今AIによるパーソナライズやレコメンドによって、効率的に自分に合ったものにたどり着けるようになりました。一方で、効率的すぎるがゆえに味気のなさや面白みのなさを感じ、かえってたどり着くまでのプロセスを楽しみたい生活者も増えているのではないでしょうか。」
このほか生活者見立て通信では、今回着目した社会動向に関する様々な事例や見立てとともに、日々のマーケティングに活用するための「攻略のツボ」もQOプランナーがご提案しています。