生活者見立て通信

生活者見立て通信#015「購入検討の“楽しさ”と購入決断の“難しさ”のはざまで揺れる生活者」

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生活者見立て通信は、主にマーケティングの戦略立案に関わる方々を対象に、世の中の流行や最新トレンドに関する複数の事例から背景にある太い潮流やインサイト、見立てについて独自の視点でまとめた定期レポートです。

■ 着目した生活者動向:情報の多様化・増加により、購入決断の難しさが高まる

博報堂買物研究所のレポートによると、「ある商品を『欲しい』と思ったことをいつの間にか忘れてしまったり、気持ちをなくしてしまったりした経験がある」と回答した人は75.1%にのぼりました。

また、2010年代から20年代にかけて、生活者を取り巻く情報量は約40倍に増加。SNSや口コミ、ECサイトの比較機能など、便利な情報源が増えた一方で、モノも選択肢もあふれ、買物行動に“決断疲れ”が生じている様子がみられます*¹。

■ QOプランナーの見立て:購入検討の“楽しさ”と購入決断の“難しさ”のはざまで揺れる生活者

QOプランナーは、これらの生活者動向を踏まえ、裏側にあるインサイトを読み取り、下記のように見立てています。

これは、近年情報量の増加やレコメンド機能の進化などにより購入の決断が難しくなっている中、「検討の拠り所×購入の決断の仕方」のタイプ別に寄り添うことで、スムーズな決断を促せるという見立てです。
スタイリストが個々に合わせて提案を行う「airCloset」*²や、従来の店舗購入のように数分寝転んで選ぶのではなく120日間じっくりトライアルができる「コアラマットレス」*³など、生活者の意思決定をサポートするサービスも増えています。


本レポートでは、買物への向き合い方と決断力をもとに生活者を分類*⁴し、その中で44.0%を占める「買物探検家」に着目。さらにこの層を「検討の拠り所」と「決断のブレーキ」によって4タイプに整理し、それぞれに適したコミュニケーションのヒントを「生活者の心をつかむツボ」として紹介しています。


今回の見立てについては、「買い物探検家」からの評価が特に高く、共感度は8割を超える結果となりました。また、検討段階の楽しさの一方、多すぎる情報により購入決断ができない声もみられました。

■ QOプランナーのコメント

今回担当した木村氏、増子氏、河部氏、中村氏は、今回の生活者動向や裏側のインサイト、見立てについて以下のようにコメントしました。

「昨今の情報量の多様化・増加により、購入そのものだけでなく、比較・発見・利用シミュレーションなどの検討過程を楽しむ生活者が増えています。一方で、選択肢が多すぎて迷ったり、比較が終わらなかったりと、購入決断の難しさは高まっているのではないでしょうか。それぞれのタイプに寄り添い、背中を押すことで、なかなか「購入」段階に進めなかった人のスムーズな決断を促すことができるのではないかと考えられます。」


*1 出典:株式会社博報堂、博報堂買物研究所、2018年「「選べない買物」の悲劇
*2 出典:株式会社エアークローゼット「airCloset
*3 出典:Koala Sleep Japan 株式会社「コアラマットレス公式サイト
*4 検証調査概要
調査対象者:全国の15-69歳 ※中学生以下は除く
回答者数 :1,236人
割付方法 :性年代別に均等回収
調査方法 :インターネットリサーチ
調査期間 :2025年11月5日(水)~6日(木)
調査企画 :QO株式会社
調査委託先:株式会社マクロミル
Written by 木村 なみ
QO株式会社 マーケティングプランナー| 2021年より前職にて、商業施設のマーケティング戦略立案をはじめ、不動産/飲料/金融業界のプランニング業務に携わる。 主に生活者インサイト探索を通じたマーケティングプランニング戦略立案に従事し、グラフィックレコーディングの手法を用いたレポーティングにも取り組んでいる。
Written by 増子 美照
QO株式会社 アカウントマネージャー| 1998年にQOの前身である東京サーベイ・リサーチに入社。 以降、外食、流通、食品、日用品、自動車、通信、住宅、人材サービス、広告代理店等を幅広く担当し、各種リサーチにおける企画設計~分析レポートを経験。 2015年以降、グループ内のCSマーケティング会社に出向し、主にチェーンブランドにおけるリサーチ業務を担当。 QOではアカウントマネージャーとして、各事業会社向けにリサーチ&プランニングを提案しつつ、課題解決に努めている。
Written by 河部 哲成
QO株式会社 アカウントマネージャー| 2010年にマクロミルに新卒で入社。関西支社で広告代理店を中心にリサーチの営業職として従事。 2015年から東京本社に異動して博報堂を専属で担当。チームリーダー/マネージャーを経験。 2019年からHMM(現QO)に初期メンバーとして出向し、2024年にQOへ転籍。 自身で担当したリサーチプロジェクトは2500件を超え、リサーチにおいてほぼ全ての業界/テーマを経験。
Written by 中村 千裕
QO株式会社 リサーチャー| 2023年、QO(旧H.M.マーケティングリサーチ)へ新卒入社。 入社後は一貫して広告代理店を担当し、金融/電化製品/日用品等の業界を中心に様々なクライアントのリサーチ業務(調査設計からレポーティングまで)に携わる。 高品質なデータ提供を追求しながら、実際の課題解決につながるような設計・分析の提案に努めている。