生活者見立て通信は、主にマーケティングの戦略立案に関わる方々を対象に、世の中の流行や最新トレンドに関する複数の事例から背景にある太い潮流やインサイト、見立てについて独自の視点でまとめた定期レポートです。
■ 着目した生活者動向:情報の多様化・増加により、購入決断の難しさが高まる
博報堂買物研究所のレポートによると、「ある商品を『欲しい』と思ったことをいつの間にか忘れてしまったり、気持ちをなくしてしまったりした経験がある」と回答した人は75.1%にのぼりました。
また、2010年代から20年代にかけて、生活者を取り巻く情報量は約40倍に増加。SNSや口コミ、ECサイトの比較機能など、便利な情報源が増えた一方で、モノも選択肢もあふれ、買物行動に“決断疲れ”が生じている様子がみられます*¹。
■ QOプランナーの見立て:購入検討の“楽しさ”と購入決断の“難しさ”のはざまで揺れる生活者
QOプランナーは、これらの生活者動向を踏まえ、裏側にあるインサイトを読み取り、下記のように見立てています。

これは、近年情報量の増加やレコメンド機能の進化などにより購入の決断が難しくなっている中、「検討の拠り所×購入の決断の仕方」のタイプ別に寄り添うことで、スムーズな決断を促せるという見立てです。
スタイリストが個々に合わせて提案を行う「airCloset」*²や、従来の店舗購入のように数分寝転んで選ぶのではなく120日間じっくりトライアルができる「コアラマットレス」*³など、生活者の意思決定をサポートするサービスも増えています。
本レポートでは、買物への向き合い方と決断力をもとに生活者を分類*⁴し、その中で44.0%を占める「買物探検家」に着目。さらにこの層を「検討の拠り所」と「決断のブレーキ」によって4タイプに整理し、それぞれに適したコミュニケーションのヒントを「生活者の心をつかむツボ」として紹介しています。


今回の見立てについては、「買い物探検家」からの評価が特に高く、共感度は8割を超える結果となりました。また、検討段階の楽しさの一方、多すぎる情報により購入決断ができない声もみられました。

■ QOプランナーのコメント
今回担当した木村氏、増子氏、河部氏、中村氏は、今回の生活者動向や裏側のインサイト、見立てについて以下のようにコメントしました。
「昨今の情報量の多様化・増加により、購入そのものだけでなく、比較・発見・利用シミュレーションなどの検討過程を楽しむ生活者が増えています。一方で、選択肢が多すぎて迷ったり、比較が終わらなかったりと、購入決断の難しさは高まっているのではないでしょうか。それぞれのタイプに寄り添い、背中を押すことで、なかなか「購入」段階に進めなかった人のスムーズな決断を促すことができるのではないかと考えられます。」
*1 出典:株式会社博報堂、博報堂買物研究所、2018年「「選べない買物」の悲劇」
*2 出典:株式会社エアークローゼット「airCloset」
*3 出典:Koala Sleep Japan 株式会社「コアラマットレス公式サイト」
*4 検証調査概要
回答者数 :1,236人
割付方法 :性年代別に均等回収
調査方法 :インターネットリサーチ
調査期間 :2025年11月5日(水)~6日(木)
調査企画 :QO株式会社
調査委託先:株式会社マクロミル